月色少女に魅せられて

ポケモンとSSを書きます

【かなぱな真ん中バースデー記念SS】ふたりのわがまま【非百合】

〜スクスタMV撮影の楽屋にて~

 

凛「ほらほら、かよちん頑張って」グイグイ

花陽「で、でもぉ…」

凛「! じゃあこうするにゃ」

 

 

絵里・果南「〜~〜~」ソシタラネ.. エー..

凛「…」コソコソ

絵里「……?」チラ    凛「」シー!

果南「…」

凛「……っ今にゃ!」ガバッ

凛「…!?」

果南「へへーん、私にハグしようなんてまだまだ甘いぞ」マワリコンデハグー

凛「にゃーー!!なんでバレたにゃ!」

果南「や、向かいの鏡に映ってたし…」

絵里「クスクス。私はお邪魔かしらね」

凛「あ、ごめんね絵里ちゃん…」

絵里「いいのよ。またね果南さん」フリフリ

果南「うん、またね絵里」ニコッ

果南「…で?凛ちゃん…だったよね?は私に何か用かなん?」

凛「や、用があるのは凛じゃなくて…」チラ

果南「?」チラ

花陽「!」ビクッ

 

 

花陽「あ…いや、えと…ご、ごめっ」クルッ

果南「!  小泉花陽ちゃん……だよね…?」

花陽「……?」

果南「やっぱりそうだ!…うん、うんうん、うんうんうん……噂通りの…や、もしかしたらもっと…」ボソボソ

凛「なんで急にかよちんの身体回し見てるにゃ?」

果南「……うん!!花陽ちゃん、ハグしよ?」

花陽「え?え??え????」

果南「では失礼して…」ハグー

花陽「ーーーーー!!」モゴモゴ

果南「…………」ギューーーーーッ

花陽(え?なんでなんで!?なんではなよ急に果南ちゃんにハグされてるの!!?イミワカンナイ!あ、じゃなくて)

花陽「んーー!!」ダレカタスケテー!

果南「……ハァ。あ、ごめんね花陽ちゃん」

花陽「はぁ…はぁ…」

果南「いや、にしてもまさかここまでのハグ心地だとは…雷に打たれた気分だよ」

凛「でしょー。かよちんふわふわだもんね。大丈夫そうだし凛はもう行こうかな」エリチャーン

花陽「り、りんちゃ…まっ…び、びっくりしました……」

果南「やーごめんごめん。どうしても身体がうずいちゃって」アハハ

果南「それで、花陽ちゃんは私に何か用かなん?」

花陽「そ、そうでした…果南ちゃんとお話したくて…」

果南「私と?嬉しいな。あ、それならさ」

 

 

花陽「…重くないですか?」

果南「全然。はぁ、にしてもずっと抱っこしてたいよ…」

花陽(何故か果南ちゃんの膝の上に座って後ろからハグされながらのお話しになっちゃいました…でも何でだろう。さっきまであんなに緊張してたのに、むしろ今もっと緊張しそうなのに、何故か凄く安心する)

果南「それで、お話っていうのは?」

花陽「あ、はい。はなよ、元々アイドルがずっと好きで。こうやって会う前からAqoursのことも大好きでずっと追いかけてたんです」

花陽「その中でも、特に果南ちゃんの大ファンで…ちょっとでもお話し出来たらなって」

果南「な、なんか照れちゃうな…でもどうして私なの?」

花陽「果南ちゃん、スタイルもよくてダンスもとても上手だから凄くキラキラして見えるの。それに大人っぽくてカッコよくて、でもとっても可愛くて。はなよに無いものを沢山持ってるから…はなよの憧れなんだ」

花陽「……果南ちゃん?」

果南「や、ちょっと待って…めっちゃ恥ずかしい…顔絶対赤い…」

花陽「」クスクス

花陽「それでね、果南ちゃんにお願いがあるんだけど…聞いて貰えませんか?」

果南「…お願い?」

花陽「うん…はなよにね、ダンスを教えて欲しいの。毎日おうちでも練習してるんだけど、やっぱり限界があって…」

果南「? でもμ’sにもダンス上手な子たくさんいるよね?絵里とか、多分凛ちゃんも上手ぽいけど」

果南「…あ、そっか。…秘密の特訓ってこと?」

花陽「うん…」

果南「そっかそっか。上手になってみんなをびっくりさせたいんだね。それなら是非とも協力させてよ。ハグさせてもらったお礼も兼ねて、さ」

花陽「ほんと!?」パアアァァ

果南「もちろん。なら早速いつやるかとか…」

 

鞠莉「…あの二人、いつの間にあんな仲良くなったのかしら。マッキー何か知ってる?」

真姫「さぁ…」

 

 

 

〜少女達秘密の特訓中~

 

果南「ワンツースリーフォーファイシックスセブンエイ」パンパン

花陽「」ハッハッ

果南(…なんだろう。確かに厳しく見れば節々で危なっかしいところはあるんだけど。でもしっかりとテンポも落とさずついてきてる。多分これまで凄い頑張ってきたんだろう)

果南(それに…凄く楽しそうだ。いや、実際とっても楽しいんだろう。ずっと笑顔で輝いてて…ダンスの善し悪し以前に、凄く惹かれる)

果南(これが…スクールアイドル…)

花陽「…きゃあ!」ステッ

果南「花陽ちゃん!?大丈夫?」

花陽「うん、大丈夫…よいしょ」

花陽「…この曲だけじゃなくてね、いろんな曲にそれぞれちょっと難しい振り付けがあったりするんだけど。その度に頑張って練習して、なんとか食らいついてるんだ」

花陽「でも、それじゃダメなのかなって。もっともっと上手になって、いろんなことに挑戦出来るようになりたいんだ。…どうしたら、いいのかな…」

果南「それなら、まずは花陽ちゃんの動きをしっかり研究しようか」

花陽「研究…?」

果南「うん。確かに、運動神経がよくなれば〜ってのが一番分かりやすいんだけどさ。それって多分生まれつき体つきだったりで結構変わっちゃうと思うんだ」

果南「だからね、まずは花陽ちゃんの動きのクセを見つけるの。それが分かれば弱点もはっきりするし、逆に得意なステップが分かればそれを活かしていろんな動きにも応用できるって訳」

花陽「動きの…クセ…。そんなもの考えたこともなかった…。でも、それって難しいことなんじゃ」

果南「まあね。でも任せて。私、こういうの得意なんだ。人に教えたりするの。昔から実家の手伝いしたり、千歌に遊び教えたりしてたからかな」

果南「じゃあね、まずはこのステップを…」

 

 

 

〜後日。μ’s練習中〜

 

海未「ワンツースリーフォーワンツースリーフォー」パンパン

海未「…」チラ

絵里「…はい、やめ!次、私が拍取るわ。海未、交代しましょ」

海未「はい。お願いします。……絵里」

絵里「?」

海未「」ボソボソ    絵里「…わかったわ」

穂乃果「海未ちゃんどうしたの?」

海未「いえ、何も。絵里、お願いします」

絵里「ok。8拍後に間奏からね」

絵里「ワンツースリーフォーワンツースリーフォー…」パンパン

絵里「…」チラ

絵里「…」

 

 

ハーイ! イッタンキューケー! コトリチャンオミズ~

海未「…絵里」 絵里「ええ。」

海未「…花陽。ちょっといいですか?」

花陽「え?海未ちゃんに絵里ちゃんも…どうかしたの?」

絵里「私たちに、ダンスを教えてくれないかしら」

花陽「……………………え?」

海未「先程の練習で花陽の動きを見ていたんです。以前と比べて見違えるほど上手になっています」

絵里「それだけじゃない。私、花陽のダンスから目が離せなかったの。理屈とかじゃない何か、華とでも言うのかしら。が感じられたわ」

花陽「あ、え?えと…」

海未「先程花陽は後ろの立ち位置でしたから。きっと見ればみんな同じ反応をすると思います」

絵里「にこなんかひっくり返っちゃうかもね」クスクス

絵里「だからね、教えて欲しいの。花陽のダンスを。私たちを虜にした、その秘密を」

花陽「……」

 

 

花陽「…なんてことがあってね」

果南『そうなんだ。凄いじゃん花陽ちゃん。それで教えてあげたの?』

花陽「ううん…混乱してたら、急にごめん、落ち着いたらまた頼んでいいかって言われちゃって」

果南『そっか』

果南(でも凄いな…あの日からまだ数日しか経ってないのに…きっとあの後も頑張って練習したんだろうな)

果南『そういえば、私も今日似たようなことがあったんだよ。いつもより早めに行って先に踊ってたんだけどさ…』

 

 

果南「…」タッタタンタンッタン クルッ

果南「…ふぅ」

ネ、チョオサナイデ モットミシテクダサーイ  ル、ルビィモ

果南「ん?」

8人「ギャーー!」ズデー

果南「………なにやってんの?」

千歌「いやぁ~…あはは」

ダイヤ「コホン…果南さんこそ随分早いですわね。自主練ですか?」

果南「んー、自主練っていうか、ただ早く動きたかったんだよね。最近、踊るのがすっごく楽しくてさ」

鞠莉「…果南が屋上に行くのが見えたから、驚かそうと後をついていったのデース。そしたら練習をstartしてて」

果南「…もしかしてずっと見てたの?」

梨子「ごめんなさい。悪気があったわけじゃないんです。…見惚れてたんです、私たち。果南ちゃんの踊りに。表情に」

ダイヤ「えぇ…正直に言って感動しましたわ。スクールアイドルの持つ輝きが、私の目指してたものが見つかったような気すらしましたの」

千歌「ほんとに…凄いよ果南ちゃん!なんか分からないけど…凄い!キラキラしてた!」

曜「うんうん、ずっと見ていたいなって思ったもん。あんなの見せられちゃったら私も踊りたくなってきちゃった!」

花丸「オラ全然見えなかったずら…」

ルビィ「ルビィも…」

善子「まあ、この堕天使ヨハネの第3の目-アナザービジョン-を持ってすれば覗き見くらい造作もないこと…」

ルビィ「見れなくて拗ねてたくせに」ボソ

善子「うっさい!」

鞠莉「教えて、果南。この数日で何があったの?きっと今のAqoursに必要なものを果南は持っているわ」

果南「……」

 

 

花陽「…それで、果南ちゃんはなんて?」

果南『うーん。言ってもよかったんだけど、一応秘密ってことにしてたからさ。適当に誤魔化したよ』

果南(なーんて。本当は…)

 

果南「見たんだよ。本物のスクールアイドルの持つ輝きってやつをさ」

 

果南『…』

花陽「ーーんちゃん? 果南ちゃん?」

果南『あぁごめんごめん。それで、なんの話しだっけ?』

花陽「もー。この前のお礼に何かしたいって話しだよぅ」

果南『ああそうだったね。でもそんなお礼なんて…あ!それならさ、もしよかったらなんだけど…』

 

 

 

〜2週間後 沼津駅にて~

 

花陽「うーーんと…」

果南「うっしろだよーん」ハグー

花陽「きゃあ!もう、果南ちゃん!」

果南「あっはは、ごめんごめん。相変わらずのハグ心地で何よりだよ」

花陽「もう…なにそれ」プクー

果南「ほら拗ねない拗ねない。でも電話で提案してほんとに来てくれるなんて凄い嬉しいよ。ようこそ沼津へ!」

花陽「こちらこそ呼んでくれてありがとう!でも不思議だね、地図だとあんなに遠いのに2時間くらいで着いちゃうんだもん」

果南「だね〜。今日は新幹線で来たんだっけ?」

花陽「うん。お父さんとお母さんに話したら、是非行ってきなさいって。帰りも新幹線でいいよって言われたんだけど、せっかくだから電車でゆっくり帰るつもりなんだ」

果南「そっかそっか。優しい親御さんだね」ニコッ

花陽「うんっ」ニコッ

果南「じゃ、早速いこっか。案内したいところ沢山あるんだ!」

花陽「ひ、引っ張らないでえ~!」トテテテ

 

 

 

~夕方〜

 

果南「ふい~〜楽しかったぁ」ノビー

花陽「うん!けど、流石に疲れました…」

果南「あはは、いろんなとこ回ったもんね」

花陽「果南ちゃんはまだまだ元気そうだね」

果南「体力が自慢だからね。そろそろうち行こっか」

花陽「うん。今更だけど大丈夫?泊まっちゃって」

果南「へーきへーき。うち私とじーちゃんしかいないし。むしろ大した歓迎も出来なくて悪いね」

花陽「そんなことないよ!果南ちゃんのおうちとっても楽しみですっ」

果南「ふふ。ならよかった。それじゃ行こうか」

 

 

~果南宅~

 

果南「たっだいま~」ガチャ

花陽「お、おじゃましまーす…」

じーちゃん「おー果南、帰ったか」

果南「ただいまじーちゃん。今日はお店手伝えなくてごめんね」

じーちゃん「いいっていいって。ごろ寝してるバカ息子引っ張って手伝わせてやったわい」

果南「父さん…たまの休みだったろうに…ごめんっ」ナムナム

じーちゃん「んで、そちらのべっぴんさんは」

花陽「あ、は、はじめまして。小泉花陽っていいます。果南ちゃんとは、その、スクールアイドルで仲良くなって」

じーちゃん「そーかいそーかい。ありがとな、果南と仲良くしてくれて」カッカッカッ

果南「もー!いいからじーちゃんはあっちいってて!///  ご飯出来たら呼ぶから!いこ、花陽ちゃん」

花陽「う、うん。…お世話になります」ペコッ

じーちゃん「…」ニカッ

 

 

花陽「そういえば、果南ちゃんお料理もできるんだね」

果南「ん?まあね、て言っても簡単なものしかできないんだけどさ」

花陽「その…お父さんとかは?」

果南「父さん?ああ、家がちょっと離れててね。中学までは一緒だったんだけど、高校になってからは内浦寄りのこっちの方が学校近いからさ。今はお店の手伝いしながら居候してるってわけ」

花陽「あ、そうだったんだ。すごいね、果南ちゃん。きっとおじいちゃんもとても喜んでるよ」

果南「ははっ。ならいいんだけどね」

グゥー

果南「…?」

グゥー

花陽「……///」

果南「…ふふっ。そろそろご飯にしよっか。出来たら呼ぶからくつろいでてよ」

花陽「あ、はなよも手伝います///」

果南「そう?じゃあ一緒にやろうか」ニコッ

花陽「はい!ご飯なら任せてください!」

ゴハン?ピッテスルダケジャナイノ?  アマイデスヨカナンチャン..

 

 

 

花陽「ほわああぁぁ…!ほっっわああぁ…!!」

じーちゃん「おーこれまたご馳走じゃないか」

果南「よし、じゃあ冷めないうちに食べようか」

「「「いただきまーす」」」

花陽「んー!おいひぃれす…♡」モッモッ

果南「うわ、お米おいしっ…凄いね花陽ちゃん。土鍋出した時はどうなるかと思ったけど、こんなに美味しく炊けるものなんだね」

花陽「うん。お母さんから教わったんだぁ」ニヘラ

果南「ふふふ、そっかそっか」

じーちゃん「……なあ花陽ちゃん。うちの子にならんか?」

花陽「!?」

果南「じーちゃん!?…ついにボケた?」

じーちゃん「ボケとらんわい!や、花陽ちゃんいるだけで食事の場も明るくなるでの。なにより飯が美味いんだ」

果南「なにさ、私じゃ不満ってわけ?まあでも、分かるなぁ。こんな美味しそうにご飯食べてくれたら私も嬉しいもん。見てるだけで運気が上がりそうだよ」

じーちゃん「ワシも寿命が伸びそうだわい」

果南・じーちゃん「「アッハッハ!!」」

花陽(…似てるなぁ)フフ

果南「っと、ごめんね花陽ちゃん。急にじーちゃんが変なこと言っちゃって」

じーちゃん「え、ワシだけ?」

花陽「ううん、全然。はなよもね、今2世帯で住んでてね。はなよのおじいちゃまってとっても明るくて楽しい人なの。果南ちゃんのおじいちゃんみたいに。だからなんか嬉しいんだぁ」

じーちゃん「そーかいそーかい。なら今度来る時はおじいちゃまと一緒に来るといい。ワシも会ってみたくなったわい」

花陽「はい!ここの景色、とっっても綺麗で…。はなよ、初めて見た時感動したんです。住む人と町とが一体になって、守り、守られ、紡がれてきたこの素敵な世界に。…きっとおじいちゃまも喜んでくれると思います!」

じーちゃん「…っ。さ、ごちそうさま。ワシは向こうでメンテでもしてくっから」

果南「ちょ、相変わらず食べるの早いんだから。ちゃんと噛んだ?」

じーちゃん「噛んだ噛んだ。…花陽ちゃん、最後まで楽しんでってな」フリフリ

じーちゃん「…年取ると涙脆くなっていかんな」ボソ

花陽「…? はい、ありがとうございます!」

果南「じーちゃん、最後なんて言ってたんだろ。まあいいか、たくさん食べてね、花陽ちゃん」

花陽「うん!」

 

 

花陽「おいしかったぁ」ホクホク

果南「ま、まさかご飯全部食べるとは思わなかったよ…でも、そっかぁ。花陽ちゃんが…」

花陽「? はなよが、どうしたの?」

果南「あー、さっきのさ。じーちゃんが言ってた花陽ちゃんがうちの子になったらってやつ。ほんとにそうなったら楽しいだろうなぁって」

花陽「ふふ、そうだね。ならやっぱり、果南ちゃんがお姉ちゃんなのかな?」

果南「お姉ちゃんかぁ…。悪くないかも」

花陽「それとも、はなよがお姉ちゃん?」

果南「ってなると、私が妹?……悪くない、かも」

花陽「ふふ、ほーら、お姉ちゃんですよぉ。なんて」

果南「! お姉ちゃん、ハグ!ハグしてー!」

キャッキャキャッキャ    (ガチャ

 

じーちゃん「……果南」

果南「!!?!!?!??!!???」ガバッ

じーちゃん「……みかん持ってきたけど食うか?」

果南「もーー!!!!//////// 勝手に部屋入って来ないでよ!!!!!////////」

じーちゃん「いらんのか?」

果南「いる!!!!!!!!!!!!!」

 

 

 

花陽「お風呂上がったよ〜」ガチャ

果南「おかえり。じゃ、私も行ってこようかな」

花陽「ごめんね、先にいただいちゃって」

果南「いいっていいって。お客さんなんだから」

 

カポーン

果南「…」

果南(…明日には、帰っちゃうんだよなぁ。そうしたらまたしばらく会えないのかな…)

果南(ううん、だめだよね、こんなんじゃ。スクールアイドルを続けてれば、いや、その先もずっと、花陽ちゃんとは友達なんだから。また時間作って、またたくさん遊ぶんだ)

果南(うん!やっぱ私に後ろ向きなのは似合わないね。お風呂出たら限界まで夜更かししちゃうんだから!なにしよっかな~)

果南「…ふふふ」ニコニコ

 

 

果南「花陽ちゃん、おまたせ〜」ガチャ

花陽「…」

果南「…花陽ちゃん?」

花陽「…zz」スウ..スウ..

果南(…そっか。たくさん遊んだもんね。明日、どこ回るか考えなくちゃ)

果南「おやすみ、花陽ちゃん」

花陽「…zz……カナン、チャン…」グスッ

 

 

〜翌日~

 

果南「それじゃ、行ってくるよ。夕方には帰るから」

花陽「お世話になりました」ペコッ

じーちゃん「おーおー、楽しんでおいで。花陽ちゃん、またいつでも来ていいんだからな」

花陽「ありがとうございます!今度はおじいちゃまと一緒にまた来ますね!」

じーちゃん「…」フリフリ

 

果南「いよーーーーーし!今日も遊ぶぞー!花陽ちゃんは何時の電車に乗るんだっけ?」

花陽「16時くらいには沼津駅から乗ろうかな。途中下車しながら少し回ってみたいんだ」

果南「そっか。じゃああまり時間もないね。ゆっくり駅に向かいながら、昨日と違う道を案内するよ」

花陽「…」

果南「花陽ちゃん?」

花陽「あ、ごめんなさい…。そうだよね、もうすぐお別れなんだよね…」

果南「花陽ちゃん…」

果南「…」グイッ

花陽「!? 果南ちゃん!?」

果南「悲しいこと言うの禁止ー!あんま時間ないなら、それこそ楽しまなくちゃ、でしょ!」

花陽「果南ちゃん…。うん、そうだよね!それじゃ早速行かなくちゃ!」

花陽「…ありがとう」ボソ

果南「…」グスッ

 

 

沼津駅

 

花陽「着いちゃったね…ちょっと早いけど」

果南「…あ、あのさ」

果南「私も、一つわがまま言ってもいいかな」

花陽「…?」

果南「私と…ライブをして欲しいんだ。今、ここで」

花陽「え、ライブ!?…それも今から?」

果南「うん…ごめんね、急に。私ね、花陽ちゃんが来てくれるって言ってくれたのが凄い嬉しくてさ。何か忘れられない思い出が欲しかったんだ。その時真っ先に浮かんだの。花陽ちゃんと一緒に歌えたら、きっと楽しいだろうなって」

花陽「果南ちゃん…」

果南「ダメ…かな…」

花陽「…ううん。そんなことないよ、すっごく嬉しい。やろ!一緒に!」

果南「ほんと…?ありがとう…っ!」ギュッ

花陽「苦しいよぉ果南ちゃん。…でも、曲はどうしよっか。即興で合わせられるかな」

果南「…もしね、花陽ちゃんから希望がなければ、やりたい曲があるんだ」

果南「ライブをしたいって思ってから、なんだかじっとしてられなくてさ。もしこのわがままが叶うなら…そう思って探して、見つけたの」

果南「すぐにことりちゃんと連絡を取ってね。ダンスの振りだったり歌うコツだったり、いろいろ教えてもらって練習してたんだ」

果南「…必死すぎだよね。ダイヤや鞠莉によく言われるんだ、お前は不器用だって」アハハ

花陽「そんなことないよ」

果南「え?」

花陽「そんなことない。だって、果南ちゃんの想い、すごく伝わるもん。…ありがとう」ギュッ

果南「は、花陽ちゃん!?//」カアアアァ

花陽「…ろ」

果南「?」

花陽「…やろ!ライブ!はなよ、今歌いたくて、踊りたくてたまりません!果南ちゃんと、ライブがしたくてたまらないんです!」

果南「花陽ちゃん…!うん、うん!やろ!!最高のライブにしなくっちゃ!」

 

 

 

ことり『ただし、条件があります。2人のライブをしっかり録画して、私に送ること!…2人の可愛い姿、今から見るのが楽しみです♡』

 

果南(ああ言われちゃったから、こっそり曜にだけお願いはしてたんだけど…)チラ

ネ、チョ、ダカラオサナイデッテバ

アンタタチバッカミテンジャナイワヨ!   ミ、ミエナイズラ..

モーゥカナンズルイワヨォ!   カナンチャン..ゴメン..

果南(…まあそんな気はしてたよ)ハァ

花陽「果南ちゃん?どうしたの?」

果南「ううん。なんにも」ニコ

花陽「それにしても凄いね。冒頭だけ確認したけど、全然違和感がなかったよ」

果南「ことりちゃんに感謝しなきゃだね」

花陽「うん!」

果南「…それじゃ、準備はいいかなん?」ボソ

花陽「だいぶいい感じ〜」ボソ

かなぱな「」クスクス

果南「…よし。それじゃ、やろうか!2人だけの、最高のライブを!」

花陽「はい!」

 

ミナサーン!コンニチハー!

ナンダナンダ?  ライブデスッテ  アノコシッテル!

 

かなぱな「「それでは、聴いてください」」

かなぱな「「『告白日和、です!』」」

 

 

 

 

沼津駅構内〜

花陽「それじゃ、そろそろ行くね」

果南「うん。2日ともありがとね。すっごく楽しかったよ」

花陽「こちらこそ。果南ちゃんと過ごせたこと、ずっと大切な思い出だよ」

 

かなぱな「「……あ、あのね」」

かなぱな「「え?」」

果南「あっはは、ハモっちゃったね。花陽ちゃんからどうぞ?」

花陽「ふふ、ありがとう。…あのね、最後にもう一つだけ、わがままがあるんだ。…聞いてくれませんか?」

果南「…ふふ」

花陽「?」

果南「…私もね、同じなんだ。最後にもう一つ、わがままを言いたかったの。…聞いてくれませんか?」

花陽「ふふ、それなら2人一緒に言いませんか?」

果南「賛成!…それじゃ、せーのっ」

 

かなぱな「「また一緒に遊ぼう(びましょう)!!」」

 

フフフ..アハハ..

 

 

 

その後、切磋琢磨し合ったμ’sAqoursが、それぞれラブライブ!を代表するスクールアイドルに成長するようになることはまた別のお話…